前世療法とインナーチャイルド

前世療法

(過去世回帰)

生まれる前から持っている観念が、人生の壁になっている━━

 今の時代を生きるわたしたちは、千回から一万回輪廻転生していると言われています。その数多くある過去世のうち、過去世療法では今のご自身にふさわしい過去世を体験して頂きます。

 ふさわしいというのはどういうことでしょうか。

 私たちは肉体を脱いでも、また新たな肉体を羽織りこの地上に生まれてきます。そこには永遠に続いている魂が存在しており、魂には大なり小なりのいくつかのテーマ=感情・観念的課題があるといわれています。経験を重ねて生きながら、そのテーマをとことん体験し、心底感じきるまで幾多の人生が繰り広げられているのです。

 そして、過去世で感じきれなかったそのテーマ=感情・観念は次の世へと引き継がれるため、生まれたときから私たちは、【本来の自分】としてだけではなく、【本来の自分+過去世の感情・観念】というエネルギー状態で誕生しています。
 その魂を通じた過去世からの置き土産のような感情・観念は、本来の自身らしい人生の生き方を妨げる、大きな壁にもなっているのです。

 そのテーマは、生まれた時に自分自身の自覚が無いまま、すでに持ってしまっている観念(フィルター)であるため、この社会では、主に個人の性格や好き嫌い、思考、個性、癖、過剰な何々とカテゴライズされていることが多いのです。

 なぜだか分からないけれど、人と話すのが怖い。気がつくといつもネガティブ思考に陥る。過剰に怒ってしまう。子どもに対してイライラしてしまう。嫉妬深い。いつも先のことが気になる。お金に対する心配が尽きない。恋人に振られるんじゃないかいつも恐れている。買い物がやめられない。理由が見当たらないのに〇〇が怖い。子どもを失う(持つ)のを過剰に恐れている。何かしら不安が強い。緊張が強い。人とのコミュニケーションに苦手意識が強い。なぜか分からないけど先に進めない…etc.。それはまさに多種多様であり多岐にわたります。そのキーワードとして、「性格」や「理由は分からないけれどなぜか。」というのがあります。「なぜか」「いつの間にか」「気が付くと毎回。いつも。」「他の人とは違って」「私だけなぜか?」「どうやってもそれを避けることができない」などと感じることが多いです。そして、当たり前、仕方ない。これがデフォルトと思い込んでいるものだったりします。

 多くはそうした中の、今のご自身にとっていちばん問題と感じていることに対する同様の観念をテーマとする過去世が自動的に選ばれ、セッションの中でその方の人生の主要な場面を体感して頂きます。リラックスした中で、過去世の方の人生の出来事によって生まれた感情を感じきって頂くことで、生まれる前から持ち続けてきた魂のテーマ、つまり観念を手離すことができるのです。

 生きた時代はもちろん、国や人種、性別や職業、家族やパートナーなど、今とは違う環境でありながら、今のご自身が抱えるのと同様の感情や観念を抱いていた過去世の方の人生を、自分事として体感し、感じきって頂くことで、親しみはあるものの、思い当たる原因がなかった魂由来の観念が、根元から手離され、ようやく本来の自分自身の人生を歩き始めることができるのです。

インナーチャイルド

(退行催眠療法)

幼き頃の感情、その行き場のなかった感情に大人になった自分自身が寄り添う━━

 無意識の一番外側の領域である潜在意識。その中身が作られると言われている年齢が、おもに母親の胎内に居る頃から3歳ころ。そして補足的に13才までとされています。

 インナーチャイルドセッションでは、その期間を段階的にさかのぼり、当時の取り残された感情、感じきることができなかった感情、幼さゆえに気持ちの処理が不明瞭だった感情が生まれた場面にさかのぼっていきます。

 母親の胎内に居たころ、何を感じてどんなことを思っていたのでしょう。新たな人生の幕開けに対するわくわくでしょうか。それとも憂鬱さでしょうか。母親に対する何かしらの思いでしょうか。

 この世界にいる誰もが、お母さんから生まれてきます。

 誰一人としてお母さんから誕生してこなかった人はおらず、それは、自身にとって唯一無二の存在であり、地上に生まれる前に自分と繋がっていた命でもあります。

 そのお母さんもしくはそれに近い存在は、私たちが思っていた以上に生まれながらに自身にとって大きな存在だということもこのインナーチャイルドセッションは教えてくれます。

 幼い頃は、それゆえに、出来事から派生した感情の処理の仕方が未熟であるあまり、多くは不満や寂しさを抱えたままであったり、時には苛立ちや戸惑いを感じたまま、その感情の着地が上手くいっていないことが多々あります。大人になると、納得できるような些細な出来事も、幼さゆえに理解が伴わず、結果、あらゆる不快な感情は、「自分は愛されていない。」という極端な感情の着地をしてしまったりするのです。

 そうした幼いころに体験したことで生まれた、幼くて未熟ゆえに招く感情が、潜在意識の中にとどまり、それが土台となり、大人になった今の自己イメージ、自分自身の現実を映し出しています。

 その中身の多くが幼さゆえの感情の未処理で終わっているため、インナーチャイルドセッションでは、大人になった今、ご自身でその感じ直しをして頂くのです。

 安心安全な今という空間において、主要な当時の場面にさかのぼり、その時の自分自身の感情を感じ、受け入れ、寄り添うことで、大人になった自分自身によって感じなおしが行われます。その幼さゆえ、未熟で、頼りどころがないまま心の奥深くに閉じ込められていた当時の感情が、成熟された感情へとご自身によって訂正されていきます。

 潜在意識にとどまり固着していた感情の塊が、感じなおされることで、幼くて狭い世界の中で思い込んでしまっていた観念(フィルター)が外れ、今まで抱いていた自分やお母さんや家族の印象・イメージ、あらゆる過去に対する印象・イメージや物事出来事への価値観に大きな変化が生じたり、無意識のフィルターが外れることで今までとは違うありのままの見方、感じ方、世界の捉え方にいつの間にか変容しているといったことがおこります。

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 自身のなかから派生したどんな感情も、今という安心安全な空間で受け入れ、感じきって頂くことで、当時は自分自身でも気付かなかったり受け入れられなかった感情や、幼さゆえに吐き出すことができずに抱え込んでしまっていたり、寂しさや悲しさを感じることが嫌で別のことで気を紛らわし蓋がされたりとしていたことによって、滞り固着していた感情が自身の中を通っていきます。

 十分に寄り添い感じ直すことで、固着した感情と共に付随されていた、自身が今抱える問題と直接関係する観念が、一緒に手離されていくことで、今までその観念に囚われ続けていた心・感情が解き放たれ、自分でも気付かないうちにご自身の世界の見方、捉え方、感じ方が変容していくという心の仕組みを柱としています。 

 それはこの観念こそが、私たちの人生を阻む恐れと不安と心配などといったあらゆる不快の元凶となっているからです。過去によって囚われていた心は、観念が手離され解放されることでそこにスペースがうまれ自由を得ることができます。すると今までわいてこなかった感情・内側に宿る本質からの気づきが自分の中からおのずと湧いてくるのです。

 また、hologramでのヒプノセラピーは、セラピストの学びと意識の変容と共に、その土台を一元論(非二元・ワンネス)に置いています。

 そのため、セッション中に出てきたネガティブと思われる感情をポジティブに置き換えるといった、セラピストによる現実に対する意図的なコントロールは一切行っていません。
 それによって、不快━つまり嫌だと感じた出来事から心身を回避し、「この世には回避しなければいけない恐れが存在する」と認識していたそれまでの自己解釈を、ご自身で「取り消し」、本当の現実━あるがままの現実を見ることの妨げとなっているものを取り除くことが可能になるのです。この世界の本当の姿は愛のみであることが真実なので、取り除くだけでいいのです。変換せずとも、取り除くだけで変容はおこります。それは、深い意識とこの世界への探求を実践し、感情・観念を手に取って手離すことで、体感とその真髄への理解を重ねてきたセラピストが行うことができるセッションです。

 私たちは過去の経験から学び、恐れるものがあると信じきり怯えています。この経験から生まれる観念・信念が、私たちが「あるがまま」を見て、「いま」を生きることができなくなっている原因なのです。

 そしてこの観念こそが、私たちの恐れと不安と心配などあらゆる不快の元凶となっています。それを取り消すために戻るのです。戻って、手に取り感じなおすことで訂正され、観念が消えわたしたちは新しい道を進むことができるのです。

 自分自身といくつもの観念が一体になっている状態を「わたし」と認識している私たちは、目には見えない個々のフィルターというメガネを装着しているようなものに例えられます。私たちからその観念(メガネ)が外れた時、本来のありのままの歪みの無い愛のみの世界を見ることができると同時に、観念を持つ意味を持たない状態。つまり恐れのない状態こそが私たちの本当のありのままの純粋な姿であり、愛そのものであり、本質に近づくのです。